Hasselblad ハッセルブラッドカメラの取り扱い方
ハッセルブラッド(Hasselblad )
500EL
製造時期 1965〜1972 年
サイズ・重量 W100 × H147 × D170mm・1860g
シャッター形式 レンズシャッター
シャッター速度 B、1〜1/1000 秒
ストロボ制御方式 なし
露出計・測光方式
外付けプリズムビューファインダーによる
マニュアル測光
ファインダー 交換式
電源
6.2V 酸化銀電池、6V500mAh ニッカド
電池、ニッケル水素電池
<中古相場>
10,000 円~30,000 円
カメラ買取店マックスカメラです。
カメラにフィルム自動巻き上げ機能(モータードライブ)の普及が進んでいった
1960 年代、500C にモータードライブ機構を付けたモデル500EL が発売されました。
モータードライブ内蔵モデルは1 秒あたり約1 コマで巻き上げができました。
1個のバッテリーで約1000 回ものシャッターを切ることが可能となり、
これにより、レンズを外す際に、チャージされずに外すという事故も防げるように
なりました。
現在では500C や500CM よりもかなり廉価に売られ、お買得感のあるカメラですが、
カメラ買取店の立場からお伝えすると中古市場において人気があるとは言えません。
ですので、買取価格が付きにくいカメラですし、再販が難しいカメラともいえます。
これは充電式電池を使うことが前提となっているためで、普通の乾電池で動作しないので
専用電池と充電器がないなどの不備が多いのが原因と思われます。
後にニッカドが供給されなくなった段階で、サードパーティーの9V 電池が
使用可能なアダプターなどが普及しましたが
これも現在入手困難なため、カメラは手に入ったけど動作させられない。
さらに費用負担がかかるなどのデメリットがあります。
また、モータードライブ+バッテリーの分が重いのも不人気な原因です。
自動巻き上げの速度はきわめて遅く、手巻きのほうが速いと揶揄されました。
実際には、現役時代は手持ち撮影の場合など、ファインダーから目を離さずに
シャッターがチャージできることでプロからは重宝されました。
動作音は大迫力のうるさいぐらいで、スタジオのモデル撮影でリズムを作ってくれ
るアイテムとしても活躍していました。
■500EL/M
製造時期 1972〜1984 年
サイズ・重量 W100 × H147 × D170mm・1860g
シャッター形式 レンズシャッター
シャッター速度 B、1〜1/500 秒
ストロボ制御方式 なし
露出計・測光方式
外付けプリズムビューファインダーによる
マニュアル測光
ファインダー 交換式
電源
6V500mAh ニッカド電池、ニッケル水素電池
<中古相場>
15,000 円~40,000 円
500EL の改良版として、1972 年に登場しました。
500C/M と同様に7 種類ものフォーカシングスクリーンのラインナップと、
ユーザー自身でのスクリーンの交換が可能です。
これも約12 年間製造されるロングセラーとなりました。
ハッセルはスペースカメラと言われることもあり、改良してNASAのスペースシャトル に積まれました。
宇宙旅行の過酷な要求を満たすための特殊な仕様や改良が幾つもあります。
宇宙で得られた情報を地球に持ち帰り、メーカーの改良に役立てていました。
これは初のハッセルブラッドSLR 宇宙用カメラで、
HC3-70 プリズムビューファインダーが装備されました。
1975 年7 月のアポロ-ソユーズ飛行で初めて使用されたものです。
カメラ買取店を始めた当初、このモデルのカメラを買取した直後に故障し
修理代で4万円以上の痛手を負ったこともある想いで深いカメラの一つです。
500EL/M
スペースカメラ20 周年モデル
また、スペースカメラ20 周年を記念して発売されたホワイトバージョンの
500EL/M などもあり、未だに状態が良いと15 万円程度で取引されている激レアアイテムです。
これは、始めて宇宙で使用されてから20周年を記念して1982年に限定生産されたものです 。
シルバーのレンズとのセットが人気です。
ただし、修理や調整が必要なことが多く買取価格としては
その時の状態次第、といえるカメラで、買取店によっては買取拒否をすることもあるようです。